株価 - 売買サインチェック(DMI/ADX版)その1!
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Ruby + MySQL で自作した株価取得のシステム。 全市場(東京・大阪・名古屋・札幌・福岡)の全銘柄の2000年からの全取引データを取得しています。
これまで、色々な指数を利用して売買サインを検証してきました。 今回は、「DMI」と「ADX」というものを利用して同様の検証を行いました。
検証の前に、まず「DMI」、「ADX」の概要を記録しておきます。
DMI(= Directional Movement Index)とは、トレンドの方向性を表す指標で、上昇力を表す +DI、下降力を表す -DI で構成され、
- +DI > -DI で上昇トレンド
- +DI < -DI で下降トレンド
であることを示します。
ADX(= Average Directional Movement Index)とは、トレンドの強さを表す指標で、方向性の強さを表す ADX、ADX の向きを表す ADXR で構成され、
- ADXラインが上昇している時は、トレンドが継続中である状態
- ADXラインが下降を始めた時は、トレンドが下落もしくはトレンドの無い状態
にあります。 ただし、ダマシを避けるため例えば ADX > 30 となる所でトレンドの有無を判断したり、ADX > ADXR でもトレンド有りと判断したりします。
また、
- 相場上昇時は、+DI は上昇、ADX, ADXR はその上昇の勢いと比例し、-DI は下降
- 相場下降時は、-DI は上昇、ADX, ADXR はその下降の勢いと比例し、+DI は下降
するという形になります。 さらに、
- ADX が ADXR を上抜けて推移している時は勢いがつきトレンドがある状態
- ADX が ADXR を下抜けて推移している時は勢いがなくトレンドがない状態
と判断できます。
計算式
各種計算式は以下のとおりです。 ※DM, DI の直前の “+”, “-“ は演算子ではありません。”+DM”, “-DM”, “+DI”, “-DI” という項目です。
売買サイン
どういう状態となったときに売買サインとみなすかですが、様々な考え方があります。 当方では以下の8種類を考えてみました。 他の考え方や詳しい事は別途各自で調べみてください。
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定義1 ( DMIを使った基本戦略 ) 買いサイン : +DI が -DI を下から上抜けた時 売りサイン : +DI が -DI を上から下抜けた時
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定義2 ( DMIを使った順張り戦略 ) 買いサイン : ADX が ADXR を下から上抜けた時に、+DI が -DI より上にある場合 売りサイン : ADX が ADXR を下から上抜けた時に、+DI が -DI より下にある場合
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定義3 ( DMIを使った逆張り戦略 ) 買いサイン : ADX が ADXR を上から下抜けた時に、+DI が -DI より下にある場合 売りサイン : ADX が ADXR を上から下抜けた時に、+DI が -DI より上にある場合
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定義4 買いサイン : +DI - -DI が 10 を下から上抜けた時 売りサイン : +DI - -DI が -10 を上から下抜けた時
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定義5 買いサイン : ADX が ADXR を下から上抜けた時 売りサイン : ADX が ADXR を上から下抜けた時
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定義6 買いサイン : +DI が -DI を上抜け、ADX が -DI を下から上抜けた時 売りサイン : +DI が -DI を下抜け、ADX が +DI を下から上抜けた時
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定義7 買いサイン : +DI が -DI を下から上抜け、ADX が ADXR より上の時 売りサイン : +DI が -DI を上から下抜け、ADX が ADXR より下の時
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定義8 買いサイン : +DI が -DI を下から上抜けた後、ADXが -DI を下から上抜けた時 売りサイン : +DI が -DI を上から下抜けた後、ADXが +DI を下から上抜けた時
今回は以上です。 次回、検証した結果を公開する予定です。
以上。
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