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ブログ開設日2009-01-05
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Ruby - ローレンツ・アトラクタ(Runge-Kutta 法)!

[ プログラミング, 数学 ] [ Ruby ]

こんばんは。

前回、微分方程式の近似解法に Euler(オイラー)法を使用して、ローレンツ・アトラクタを計算&描画してみました。(Ruby で)

今回は、微分方程式の近似解法に Runge-Kutta(ルンゲ=クッタ)法を使用して、計算&描画してみました。(Ruby で)

0. 前提条件

  • Ruby 2.5.0-p0 での作業を想定。

1. ローレンツ方程式/アトラクタとは

  • 「ローレンツ方程式」とは、気象学者「エドワード・N・ローレンツ(Edward N. Lorenz)」が作成した力学系方程式をより単純化した、次のような非線形微分方程式。
    パラメータ p, r, b をほんの少し変えるだけで、これらの方程式から得られる軌跡は大きく異なったものになる。
  • 「ローレンツ方程式」は、カオス理論を学習する際に序盤で登場する方程式で、カオス研究の先駆的なもの。
  • 「アトラクタ」とは、ある力学系がそこに向かって時間発展する集合のことで、カオス理論における研究課題の一つ。
  • 「ローレンツ・アトラクタ」とは、ストレンジ・アトラクタの一種。
  • 「ローレンツ・アトラクタ」は、言い換えれば、「ローレンツ方程式のカオスのストレンジ・アトラクタ」である。

2. Runge-Kutta(ルンゲ=クッタ)法とは

  • Euler 法よりは計算に時間がかかるが、その分、精度も高い。
  • 実際の研究等では、 Euler 法ではなく Runge-Kutta 法が使用されることが多い。
  • ここでは、 Runge-Kutta 法の詳細については説明しない。

3. Ruby スクリプト作成

  • 数値演算ライブラリ NArray は使用しない。(使用するほどでもないので)
  • グラフ描画には “numo/gnuplot” ライブラリを使用。(要インストール)
  • パラメータ p, r, b のデフォルト値は 10, 28, 8/3 としている。
    変更したければ、 lorenz メソッド呼び出し時に引数で指定する。
  • 今回使用するのは 4次 の Runge-Kutta 法。
lorenz_attractor_runge_kutta.rb
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#! /usr/local/bin/ruby
# *************************************
# Lorenz attractor (Runge-Kutta method)
# *************************************
#
require 'numo/gnuplot'

class LorenzAttractorRungeKutta
  DT            = 1e-3     # Differential interval
  STEP          = 100000   # Time step count
  X_0, Y_0, Z_0 = 1, 1, 1  # Initial values of x, y, z

  def initialize
    @res = [[], [], []]
  end

  def exec
    xyz = [X_0, Y_0, Z_0]
    STEP.times do
      k_0 = lorenz(xyz)
      k_1 = lorenz(xyz.zip(k_0).map { |x, k| x + k * DT / 2.0 })
      k_2 = lorenz(xyz.zip(k_1).map { |x, k| x + k * DT / 2.0 })
      k_3 = lorenz(xyz.zip(k_2).map { |x, k| x + k * DT })
      3.times do |i|
        xyz[i] += (k_0[i] + 2 * k_1[i] + 2 * k_2[i] + k_3[i]) * DT / 6.0
        @res[i] << xyz[i]
      end
    end
    plot
  rescue => e
    $stderr.puts "[#{e.class}] #{e.message}"
    e.backtrace.each { |tr| $stderr.puts "\t#{tr}" }
    exit 1
  end

  private

  def lorenz(xyz, p=10, r=28, b=8/3.0)
    return [
      -p * xyz[0] + p * xyz[1],
      -xyz[0] * xyz[2] + r * xyz[0] - xyz[1],
      xyz[0] * xyz[1] - b * xyz[2]
    ]
  rescue => e
    raise
  end

  def plot
    x, y, z = @res

    begin
      Numo.gnuplot do
        set   terminal: "png"
        set   output:   "lorenz_attractor_runge_kutta.png"
        set   title:    "Lorenz attractor (Runge-Kutta method)"
        set   xlabel:   "x"
        set   ylabel:   "y"
        set   zlabel:   "z"
        unset :key
        splot x, y, z, with: :lines, linecolor: {rgb: "blue"}
      end
    rescue => e
      raise
    end
  end
end

LorenzAttractorRungeKutta.new.exec if __FILE__ == $0

4. Ruby スクリプト実行

まず、実行権限を付与。

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$ chmod +x lorenz_attractor_runge_kutta.rb

そして、実行。

1
$ ./lorenz_attractor_runge_kutta.rb

5. 結果確認

Ruby スクリプトと同じディレクトリ内に “lorenz_attractor_runge_kutta.png” という画像ファイルが作成されるので、確認してみる。

LORENZ_ATTRACTOR_RUNGE_KUTTA


以上。

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